「大使館の四季 experience the culture at the embassy」は、各国の年中行事のひとコマをワークショップという形で体験しようというIACの新企画イベント。五感を駆使する経験を通して、各国文化の理解を深められる場を提供していこうという試みです。
その第一回がルーマニア大使館で開催されました。
ルーマニアでは、3月1日に春の訪れを祝う「マルツィショール(小さい3月という意)」という祭りがあり、男性が女性にチューリップ、ヒヤシンスなど春の花を贈る素敵な習慣があります。その贈り物には必ず赤と白の紐でつくられた小物がつけられており、女性はそれを12日間身に着けて過ごすと、一年間健康に過ごすことができるのだそう。
男性から女性への贈り物ですが、友情や尊敬を感じている友達や目上の人にもあげるのだそうで、恋愛を超えた絆や愛情を感じますね。
イースター(復活祭)のお祭りはキリスト教の最も重要な祝祭日、キリストの復活をお祝いする日で、欧米ではカラフルに装飾された卵やウサギグッズが街中に溢れます。
今回はマルツィショールの赤と白の紐でつくる装飾品とルーマニアのイースターエッグの両方をつくるという贅沢企画でした!
まずはルーマニアのマルツィショールとイースター、その他春の行事についてレクチャーを受けました。ホストは大使秘書のシルヴィア・チェルケアザさんです。(Secretary to the Ambassador Silvia CERCHEAZA)です。
3月1日はマルツィショール、3月9日は殉職した僧の記念日「ムチェニチ」。この日は8の字のパスタ入りのスープを飲んだり、東部では8の字のパンを食べるそう。その他にも、1日から9日の間で自分の日を選び、その日の天候で一年の運勢を占う「バベル」という独特の風習もあるそう。ルーマニアの春のお祭り週間ですね。
レクチャーのあとは二手に分かれてワークショップ。紅白の紐をつかった小物づくりと簡単にできるカラフルイースターエッグに挑戦!
元々マルツィショールの小物は赤と白の紐を使えばあとは何をつくっても自由です。今回は色々な素材をプラスしたマイカードをつくりました。
ワークショップのあとは、ルーマニアの軽食やお菓子を頂きました。すべてシルヴィアさんが準備してくださいました。涼しい顔をしてらっしゃいましたがとても大変だったはず!感謝の気持ちでいっぱいです。
いくつでも食べたくなる美味しいクッキーです。
人気ですぐにお皿は空っぽに。
ほんのり甘くてシナモンの香りのするデザートスープ。8の字のパスタは日本では売ってません。貴重です!
具だくさんで美味しかった!
リンデンのハーブティーはヨーロッパではよく飲まれます。あっさりして飲みやすい。
お茶の時間も終わりそろそろ散会となる頃、IACからシルヴィアさんへ小さいプレゼントを差し上げました。
型染め和紙のカバーのノートです。マルツィショールの赤と白にちなんだ色を選びました。
最後に全員で記念撮影。中身の濃い充実した時間でした!シルヴィアさん、参加者の皆さまありがとうございました。
今後も各国の年中行事を体験できるイベントを企画していきますのでお楽しみに。
次回のイベントは7月のパナマ大使公邸のお茶会です。こちらもお楽しみに!
主催:駐日ルーマニア大使館、IAC-国際芸術家センター
写真:神宮智咲(IAC会員 写真家)
文 :高田桃子(IAC会員)